海辺の漁師町が、たぶん入江になっていて、漁師たちの家は海に向かって立っている。ぜんぶちいさい家。
人のうちの庭に入り込むように、隙間みたいな歩道を入ると、狭い砂浜と海に出て、そこには小さな船もあるけど、ほんとうに人んちの庭みたいな雰囲気なので、こそこそと歩道を戻ってきてしまう。
海じゃないこっち側は、車一台がやっと通れる車道(というか、車がなんとか通れる生活道)が湾曲していて、全長200mくらいだろうか。道の両脇に小さな家がぎっしり並んでる。
道の片側に、神社がある。
山陰の、恵比寿様にまつわる岬にいく手前の。
美保関灯台だ。真っ暗な美保関灯台の手前の、それ以外になんにもない小さな小さな漁師町だ。町とも言えない。集落。
漁から帰ってきた夫婦に声をかけたのもあの近く。
目では見えるけど写真では撮れないくらいの暗さで、神社もうっすらと見えるけどまっくらで、恐かった。いい怖さだった。
