メダカの卵


今日、メダカのお腹に卵を見つけて、食うものも食えない鬱々とした日曜日だったのにすこしだけ気分が浮き立った。

でもまだまだ扱いになれなくて、卵どっかいっちゃった。マツモにくっついてると信じる。

今年1匹でもきちんと成魚にできたらいいな。その暁には金魚も繁殖狙いで飼ってみたい。

eBookと紙の本


iPhoneで小説一本読んだあと、単行本で最近のハヤリ系小説を読んで、つまりいわゆる「eBook」と、従来の「紙媒体」を読み比べてみて分かったこと。

ぜんぜん変わらない。

わたしは新潮文庫の表紙が大好きなので、本を読み始める度にその表紙が見られるのはたしかに魅力なんだけど、小説って、おもしろく読んでるときほど演出がいらない。だからやっぱぜんぜん変わらない。

iPhoneは、最初ちっさすぎるのが気になったけど、フォントは美しいし、サイズも紙色文字色も自分でカスタマイズできるし、ちっさいのは、寝付きにお布団の中で読むには都合がいいくらいだ。オシャレな小さい女の子バッグでもiPhoneなら絶対入るし。本棚3棹も使ってる我が蔵書より作品数多いし、今の気分に合う本を選ぶ→手に入れる→読み始める という流れのスマートさたるや!

写真集もiPadならけっこー平気かも。判型のアソビがなくなるとつまらないけど。

絵本は紙がいいな、絶対。小さい子どもにとっての本は半分オモチャだから。

iPhone=携帯+モバイルオーディオ+本+単語カード
∴ COACHのお気に入りのチビバッグがもっと使える!

プラス、ラジオも聴ける。あんま聴かないけど、東海大震災が起きた時とかのために。

ただデジカメの代わりとしては役不足かな。緊急用としては十分だけど。

小説『桐島、部活やめるってよ』


桐島、部活やめるってよ
朝井 リョウ
集英社
売り上げランキング: 3466

うほー期待通りかそれ以上の、懐かしいきな臭い空気感。

ああいうどどどーっとなんの億劫さも怯えもなく日々を進めていく感じ、集団あってのあの流れみたいのを感じていたら、なんか結婚したくなった。

あと書きたくなった。

今日はほんとにすごくすごく珍しく小説なんて読んでいる。
桐島〜は図書館で予約して、読みたかった気持ちすっかり完璧に忘れるくらい待たされて、やっと来たやつ。
その前に、iPhoneで『舞姫』を読了した。

阿部一族・舞姫 (新潮文庫)
森 鴎外
新潮社
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そういえば舞姫も高校時代の感傷がまじってるなー。授業でならったので。

国語の授業は、というか授業って、ほかごとできない、退屈な、強制力のすごく強い時間で、高校時代以来ああいう環境に身を置かされたことがないと思う。

なくなってみてしばしば思うんだけど、わたしは国語で物語をやる時間がものすごく好きで、評論文とかの時間は教科書の先の方の小説読んだりして楽しんでて、授業で扱う頃には絶対一度は読んだことあるような状態だったんだけど、それをなおかつ、先生の懇切丁寧な解釈付きで理解するのは本当にたのしかった。

舞姫って、

 石炭をば早や積み果てつ。中等室の卓のほとりはいと靜にて、熾熱燈の光の晴れがましきも徒なり。今宵は夜毎にこゝに集ひ來る骨牌仲間も「ホテル」に宿りて、舟に殘れるは余一人のみなれば。(後略)
-青空文庫より-

こんなむづかしい文だよ。これがすごく好きだったという印象。もし今回が初見だったら、とても最後まで読めなかった。国語の授業のあの時間の追憶として、楽しんだまで。

あと、授業の時間は、その強制力から必然的に思慮を深くする時間になる。あの時間に夢を見たし、内証を楽しんだし、自我のかなりの部分を培ったと思う。

大嫌いだった日本史の教室の窓枠と中庭と、中庭の向こうの本校舎とその窓と、その窓に映る空は、本当によく見た。あの先生の声と仕草を、その内容はまったく咀嚼することなく、音と風景として捉えた。熱くも寒くもない、きもちいい季節の感覚だけ残ってるなあ。先生は教師の前は研究者だった人で、人前でしゃべるタイプの人じゃなくて、自分の好きなテーマについて喋るときだけうっかり「気の利いた教師」ぶって脱線してみたりするときの楽しい気持ちを出し惜しみするあの語調と身振りは好きだった。

話をもどすが、大好きだったはずの『舞姫』を32歳で再読して思ったのは、昔のブンゴー、フェミ的にほんとウゼー! 金持ちのインテリじじいが、ヨーロッパの貧乏でバカで天使のように美しい少女にのぼせ上がった上、無責任に金で捨て去るんだぜ。ありえない。なにが文学だ!!

でもそのあと、自分より一回り年下の男の子が書いた『桐島〜』を読んで、「女子なんて、かわいいカノジョ演じるのが楽しいんだよな。結果オトコに都合のいいオンナが生まれるわけだけど、それも健康的だわ。」と思い直した。

あの集落


海辺の漁師町が、たぶん入江になっていて、漁師たちの家は海に向かって立っている。ぜんぶちいさい家。

人のうちの庭に入り込むように、隙間みたいな歩道を入ると、狭い砂浜と海に出て、そこには小さな船もあるけど、ほんとうに人んちの庭みたいな雰囲気なので、こそこそと歩道を戻ってきてしまう。

海じゃないこっち側は、車一台がやっと通れる車道(というか、車がなんとか通れる生活道)が湾曲していて、全長200mくらいだろうか。道の両脇に小さな家がぎっしり並んでる。

道の片側に、神社がある。

山陰の、恵比寿様にまつわる岬にいく手前の。

美保関灯台だ。真っ暗な美保関灯台の手前の、それ以外になんにもない小さな小さな漁師町だ。町とも言えない。集落。

漁から帰ってきた夫婦に声をかけたのもあの近く。

目では見えるけど写真では撮れないくらいの暗さで、神社もうっすらと見えるけどまっくらで、恐かった。いい怖さだった。

映画『旅の重さ』


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松竹 (2005-10-29)
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母親(岸田今日子)男を連れ込むので息が詰まり、お遍路に出た16歳のロードムービー。性的なことがちょいちょい起こる。

居場所を求める旅というのは、居場所がない時にしかできない。主人公はそれをして、最後に「とりあえず帰る場所」を作った。

居場所がないのに旅にでなかった子(秋吉久美子)が自殺するエピソードもさらっと効果的に盛り込まれていた。

居場所なんていつも「とりあえず」なんだと思う。「とりあえず」のうちの一個がたまたま死ぬまで続くだけ。